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2013年6月25日火曜日

【210】助動詞⑩「まし」 「まほし」「たし」「ごとし」

【210】助動詞⑩「まし」 「まほし」「たし」「ごとし」
「まし」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
ましか まし まし ましか 未然形 〔反実仮想〕〔ためらいの意志〕〔推量〕
ませ
訳し方の基本:『(もし・・・だったらば)~だろう』〔反実仮想〕,『~しようかしら』〔ためらいの意志〕,『~だろう』〔推量〕
「A+ませ+ば+B+まし」,「A+ましか+ば+B+まし」,「A+せ+ば+B+まし」→『もしAだったらBだっただろうに』〔反実仮想〕
上記の場合の「ませ」「ましか」は「まし」の未然形,「せ」は〔過去〕の助動詞「き」の未然形である
「疑問語・・・・・・・・・・・・+まし」→『~しようかしら』〔ためらいの意志〕
それ以外は単純に〔推量〕でよい
この「まし」は英語でいえば「would」か「would like to」というところであろう。〔反実仮想〕というのは要するに仮定法過去のことだし,〔ひかえめの意志〕なんて「would」の2乗くらいそれこそ〔控えめな〕表現といえるだろう。 よって〔推量〕として訳すときであってもたとえば「べし」(=「shall,should」)などとは同じニュアンスではない。
「まほし」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
まほしくまほしまほしきまほしけれ未然形〔希望〕
まほしからまほしかりまほしかる
「たし」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
たくたしたきたけれ未然形〔希望〕
たからたかりたかる
訳し方の基本:「まほし」「たし」→『~たい,~してほしい』
「まほし」は平安時代,「たし」は鎌倉時代以降に使われる。
「ず」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
ずく未然形〔希望〕
ざらざりざるざれ
訳し方の基本:『~ない』〔打消〕
「ごとし」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
ごとくごとしごとき〔比況〕
※活用する単語の連体形と助詞「の」「が」に接続
訳し方の基本:『~のようだ』〔比況〕

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