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2013年6月25日火曜日

【204】助動詞④「る」「らる」

【204】助動詞④「る」「らる」
「る」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
るる るれ れよ 〔受身〕 〔可能〕 〔自発〕 〔尊敬〕
※四段・ナ変・ラ変の未然形に接続,それ以外には接続しない→要するに語尾が「a」音の動詞の未然形接続
「らる」
未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 接続 意味
られ られ らる らるる らるれ られよ 〔受身〕 〔可能〕 〔自発〕 〔尊敬〕
※四段・ナ変・ラ変以外の未然形に接続,それ以外には接続しない→要するに語尾が「a」音でない動詞の未然形に接続
接続関係以外に「る」と「らる」で異なることはない。もっとはっきりいってしまえば「らる」の方は語尾が「a」音以外の動詞に「a」音(「ら」)を補って「らる」の形になっていると考えてもよい。現代において起きているいわゆる「ら」抜き言葉とは四段・ナ変・ラ変(→現代ではすべて五段)動詞以外の動詞の未然形に接続するとき補うべきこの「ら」音が抜けている現象をいう。このようにかんがえてみると意外とそれは助動詞「らる」の「る」への原点回帰といえるかもしれない(笑)。
訳し方の基本「る」「らる」:『~される』〔受身〕,『~できる』〔可能〕,『~なさる,お~になる』〔尊敬〕,『自然と~される,~せずにはいられない』〔自発〕
〔受身〕のときはまあ読めばわかる・・・であろう。口語とあまりかわらないから。
〔可能〕のときは下に〔打消〕の意味の助動詞が必ずくる(平安時代)。ただし鎌倉時代以降(というか「徒然草」であれば)そうでない場合もある。
〔尊敬〕のときは主語から判断するしかないが,「れ」+「給ふ」,「られ」+「給ふ」の「れ」「られ」は〔尊敬〕ではなく,この場合は〔受身〕か〔自発〕である。
〔自発〕のときは,直前に知覚動詞,心情動詞がくる・・・と思っていてさしつかえない。

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